不動産の本当の力は、賃料の総額から物件にひも付きの経費を引いた数字です。
物件にひも付きの経費と言えば、次のような経費があります。
固定資産税、管理費、水道光熱費、修繕費、広告宣伝費、保険料などなど。
これらの経費は、その物件を持っていないと掛からない経費です。
だから、賃料の総額から、これらの経費を引いた数字が、物件が持つ本当の収益力ということになります。
そして、借入をして物件を購入している場合は、この本当の収益力から、返済を引いた金額が、
税金を引く前の手残り金額になります。
これを税引き前キャッシュフローと言います。
この税引き前キャッシュフローが、プラスなのかマイナスなのかが、見ただけでわかる指標がありま
す。
それが、債務回収比率(DCR)という指標です。
この指標は、本当の収益力が、毎年の返済を、どれぐらいカバーしているかという指標です。
賃料の総額から物件にひも付きの経費を引いた本当の収益力が100、年間の返済が100だとすると、
債務回収比率は「1」ということになります。
この状態は、税引き前キャッシュフローがプラマイゼロのとんとんということです。
本当の収益力が150、年間の返済が100だとすると、債務回収比率は「1.5」となり、
税引き前キャッシュフローは、これを見ただけでプラスということがわかります。
逆に本当の収益力が50、年間の返済が100だとすると、債務回収比率は「0.5」となり、
税引き前キャッシュフローは、これを見ただけでマイナスということがわかります。
僕が開発したシミュレーションソフトREITISS(リーティス)では、
この債務回収比率も自動計算して、点数まで出てきますよ。