不動産投資家にとって、「減価償却費」という経費は、
とっても魅力的に聞こえると思います。
なぜなら、減価償却費は毎年のお金が出ていかないのに、
税法上は経費になるので、その分、節税につながるからです。
では、そもそもこの減価償却費とは何なのでしょうか?
例えば、あなたが500円のはさみを買ったとします。
これは何年ぐらい使えるでしょう?
まあ短くても5年は使えるでしょう。
でも、はさみの金額が500円と小さいので、これは税法上、
備品や消耗品費として買ったその年に全額経費にすることができます。
では、20万円の新しいパソコンを買った場合はどうでしょう?
パソコンは税法上では耐用年数が4年と決まっています。
先ほどのはさみは、500円と金額が小さかったので、全額購入時の経費にできましたが、
10万円を超えてしまっているこのパソコンは購入した年には全額経費にすることはできません。
では、どうなるか?
20万円をパソコンの法定耐用年数である4年に渡って経費化していきます。
だから1年あたりは5万円になります。
20万円÷4年=5万円
この5万円こそが、減価償却費という名称の経費となるわけです。
不動産投資に関係の深い建物も、減価償却資産や有形固定資産と呼ばれ、
税法上で決まっている、次に挙げる法定耐用年数(新築の場合)に渡って、
建物の金額を減価償却費として経費化していくことになります。
鉄筋コンクリート:47年
重量鉄骨:34年
軽量鉄骨:19年
木造:22年
逆に建物のように朽ち果てることのない土地や借地権などは、
非償却資産として減価償却することはできないんですね。